どの自治体の公立小学校や公立中学校は、ほとんどの学校でスクールカウンセラーの先生がいらっしゃると思います。こどもさんが不登校になった場合によく利用されるのではないでしょうか。学校風土によりますが、スクールカウンセリングの業務は
①児童・生徒およびその保護者のかたを対象とした不登校やいじめなどの相談
②児童・生徒の対応で困っている先生がたへのサポート
③事件事故、発災が生じた時の学校機能の維持
が代表的なものです。おそらく③の業務はピンとこないかもしれません。しかしながら、大変重要な業務です。簡単に言えば、トラウマ的出来事に出遭った児童・生徒に、同支援するか、そしてそのトラウマ的出来事によってバランスを崩したコミュニティをどう回復させるかということで、かなりの技量が必要な業務です。ただし、この記事では③については触れず、後日の記事にしたいと思います。
さて①および②の業務ですが、相談や支援(サポート)という言葉がイメージすることを考えると、「ああ、不登校のこどもに寄り添う仕事ね」と一般の方がたになんとなくわかっていただける業務だと思います。ただし、①と②の業務において、「話を聞く」こと以上に①と②の業務を下支えする重要な活動があるのですが、それは授業や休み時間などの観察があります。スクールカウンセラーは相談業務や教職員と打ち合わせをしている時以外は、学校内や教室を回っていることが多いです。実はこの観察で得られる情報はかなり多いのです。もしかしたら、話を聞くこと以上に重要かもしれません。この観察は「◯◯してました」みたいなものでなく、こどもたち同士の関係性、こどもたちと先生の関係性を見取っているのです。観察力がある意味でスクールカウンセラーの力量を示していると言っても過言ではないです。保護者のかたはスクールカウンセリングで「ウチのこどもの様子をよく見てください」とオーダーしても良いかもしれません。詳しい観察に関してはまた後日の記事にしたいと思います。
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