横浜思春期問題研究所付属相談室『横浜保護者の相談室』では、高校生のカウンセリング、またはその保護者のかたとの相談を行っています。
 
 保護者のかたからこれまでに何回かお伝えいただいて、ちょっと気になることがあります。それは、主治医の先生から「出席日数不足はなんとかしてもらえることもある」とアドバイスをお受けになっている場合があるようです。主治医の先生も「聞いてみれば?」くらいの意図で保護者のかたに促したのではないかとも思っているのですが、実際はどうなんでしょうか?
 もしかしたら十に一つくらい例外もあるかもしれないのですが、高校は義務教育ではないので、欠席日数は(出席すべき日数の)3分の1規程が基本的に適用されると思っていてくださってまず間違いはないです。3分の1がピンとこないかたは、1年間の中で欠席日数が60日台後半はななっているとしたら、それは欠席日数としては赤信号だとみていいでしょう。ましてや70日以上の欠席は、もう留年かもしれないくらいの気持ちでいた方が無難です。できれば欠席日数が50日を超えた時点で、ラジオ体操のカードのように全ての授業科目の出欠をとっておく必要はありましょう。なお、「公立高校は意外と融通が効く」、とか、「いや私立高校の方がむしろ融通が効く」という言説は都市伝説くらいに捉えていた方がよいでしょう。そしてもう少し正確に言えば、欠席日数もさることながら、授業の欠席時数が問題です。なぜならば、例えば週に1回しかない「情報」の腰部に固まって欠席していることが多いということと、週に2回ある「英語表現」のある日のある曜日を休んでいることが多いというのは、週のうちの授業回数が異なりますから同じように勘定できません。
 ちなみにですが、私立中学では一応義務教育ですから、出欠席はあまりカウントしていないように見えますが、内規運用で、やはり欠席日数が(出席すべき日数の)3分の1を超えると、「転学…」という話もチラホラされるかもしれません。あまり自己判断せず、担任の先生と相談してみる必要はあります。校風にもよりますが、対応によっては学校の言い方も変わる場合もありますから、ご相談くださるとよいかと思います。もちろんどうにもならない場合もあります。